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平泉町
県南エリア
国指定重要文化財の野外能舞台がある。
観自在王院跡【世界遺産】
毛越寺の東に隣接する観自在王院跡(かんじざいおういんあと)は、二代基衡夫人が営んだと伝えられています。寺域は、東西120m、南北240m。四隅が丸くなった方形の苑池(舞鶴が池)には、巨石を積み重ねた荒磯様の石組、小じんまりした洲浜(すはま)、東西に長い中島などが点在しています。北岸は広庭、それに向かって西に大阿弥陀堂跡、東に小阿弥陀堂跡。東岸には、鐘楼(しょうろう)跡と普賢堂(ふげんどう)と伝えられる遺跡もあります。
常行堂
この堂は享保17年(1732)、仙台藩主伊達吉村公によって再建されました。堂は宝形造りで須弥壇中央に本尊・宝冠の阿弥陀如来、両側に四菩薩、奥殿には秘仏としてあがめられている摩多羅神(またらじん)がまつられています。摩多羅神は慈覚大師が中国から帰国する船の中で感得した神で、阿弥陀如来の化身といわれています。奥殿の扉はふだんは固く閉ざされ、33年に一度、一般に向け開帳されます。祭礼の正月20日は、古式の修法と法楽としての延年の舞が奉納されます。
無量光院跡【世界遺産】
三代秀衡が造営した無量光院(むりょうこういん)は宇治平等院(うじびょうどういん)の鳳凰堂(ほうおうどう)を模しています。その居館である伽羅(がらん)の御所に隣接した秀衡寺院でした。その遺跡のほとんどは水田化していますが、現在でも池跡(いけあと)・中島(なかじま)・堂礎(どうそ)が残っています。昭和27年の発掘調査の結果によると、東西に走る伽藍の軸線が東門・橋・中島・橋堂を貫いて、その先に金鶏山(きんけいざん)が望まれるという、壮大な寺院であったことが知られています。