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いわての技特集ーいわての職人①県北・沿岸

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いわての技特集ーいわての職人①県北・沿岸

岩手の伝統工芸、手仕事を紹介

INDEX

  1. 四作商店[おぼろ昆布](久慈市)
  2. 大野木工(洋野町)
  3. 南部箒(二戸市)
  4. 大船渡市さんま焼き師

四作商店[おぼろ昆布](久慈市)

岩手県で唯一の手削りおぼろ昆布職人・四作(しさく)雄治さん。
昆布手削り歴50年以上というベテラン!家業を手伝ううちに習得したのだとか。使用する昆布は地元久慈周辺の天然真昆布で、乾燥させた昆布を酢に戻して柔らかくし、それを手で削ったのが「朧(おぼろ)昆布」。また圧縮し、ブロックにした昆布を機械で削ったのがとろろ昆布です。四作さんのとろろ昆布も味も香りも良く人気商品ですが、朧(おぼろ)昆布をいただくと更に柔らかくほのかな甘みがあり、やはり上質の味わいです。
手削りに使用する専用の包丁は、数枚削るだけで刃が痛むとのことで、たくさん用意されており、刃先の手入れも欠かせません。

①手削りのため一日に30~40袋しか製造できないそうです。

②こんなに薄いのに味わいはしっかりしています。

③昆布を削る専用の包丁。数枚削るだけで刃が痛んでしまうのでたくさん用意する必要があります。

④刃の手入れは、おぼろ昆布の出来映えを左右する大事な作業のひとつ。
⑤削り終えて残った昆布は押し寿司の材料に使われることが多いそうです。

そうして出来た朧(おぼろ)昆布は、黒朧と絹朧昆布の2種類。「黒朧昆布」は、昆布の表面の黒い部分が使われており潮の香りや昆布本来の深い味わいを楽しむことができます。一方「絹朧昆布」の方は中心の白い部分を削ったもので上品な味わいと香り、ふわっとした柔らかさが特徴です。

地元の方は、汁物に入れていただくほか、おにぎりに巻くのもおすすめとのこと。道の駅くじ「やませ土風館」や三陸鉄道久慈駅の売店で購入することができます。
毎週土日には、四作さんによる実演販売が行われており遠方からのリピーターも多いのだそうです。土日限定ですが、久慈へお出かけの際は、ぜひその技をご覧になってみてください。
土・日を中心に道の駅くじ/やませ土風館(土の館)で実演をしていますが、都合によりお休みのときもあります。

⑥⑦機械削りのとろろ昆布、こちらもふわふわです!

⑧写真左から、黒朧昆布、絹朧昆布、とろろ昆布。

⑨道の駅くじ やませ土風館で購入することができます。

四作商店

住所
久慈市川崎町8-8
お問い合わせ
0194-53-1524
アクセス
九戸ICから車で約50分

大野木工(洋野町)

木工ろくろを使った温かみのある木の器が人気の大野木工。
お話を伺った大野木工クラフトマン育成事業研修生の岩﨑佳幸さんは、事業の情報を知り3年前に滝沢市から洋野町へ移住、大野木工製作技術習得に努めています。
工房は分業化されていますが、全ての工程を習得しなければなりません。研修の合間には作品創作にも力を入れており、第57回日本クラフト展では「巾着ボウル」が奨励賞を受賞しました。木目が美しく、5個のボウルが入れ子式になっており機能性にも優れていると思いました。
大野木工製品の裏側には、作者ごとに違うデザインの焼き印が押されており、作者が一目でわかるようになっています。それは、製品に対する責任でもあり作者にとっては誇らしいものではないでしょうか。
最近、やっと岩﨑さんの焼き印を作ってもらったとのこと。店頭にはまだ出ていませんが、岩﨑さんのうさぎの焼き印のついた製品を店頭で見かけるのもそれほど遠くはないかもしれません。洋野町に定住し、長く携わってきたいと話してくれました。

①木工ろくろを使ってひとつひとつ手作り。

 

②第57回日本クラフト展で奨励賞受賞の「巾着ボウル」を手にする岩﨑さん。

③④現在は受注品の制作を担っていますが、作品創作にも力を入れています。岩﨑さんのマークはうさぎをモチーフにしたもの。

⑤⑥たくさんの器!手作りのため完成まで時間がかかります。

岩﨑さんの所属している大野産業デザインセンターは、複合施設「おおのキャンパス」の中にあります。様々な体験工房もあり、木工房ではコースターやスプーンなどの小物から木の器作り体験もできます。職人の指導を受けながら木材や道具についてなど詳しく教えてもらうこともできます。
エリア内では展示・販売も行っており、大野木工品を購入することもできますので出かけてみてはいかがしょう。

⑦おおのキャンパスにある「森の工房」

⑧体験工房では器製作の体験もできます。

⑨デザインセンター展示室では木工品を購入することができます。

⑩全国の保育施設で人気の給食器。家庭用にもおすすめです。

大野木工(おおのキャンパス)

住所
九戸郡洋野町大野58-12-30
お問い合わせ
0194-77-3202
アクセス
軽米ICから車で約25分

南部箒(二戸市)

かつてはほとんどの家庭で使われていた巴箒。掃除機の普及とともにその姿を見る機会が減りましたが、昨今では手仕事の魅力と軽くて音がでないという点から人気が高まっています。 数少ない南部巴箒作り職人の藤本茂吉さん。農業の傍ら、南部箒作りの技術を習得し、現在はカシオペアメッセなにゃーとでミニ箒作り体験の指導をしています。近郊の市や町から来る方が多く、ミニミニタイプなら約2時間、それより少し大きいミニタイプは約4時間でできるそうです。完成品は各自持ち帰ることができるため人気が高いのもうなづけます。

①②まずはお手本を見せてもらいながら、ミニ箒作りに挑戦!

③④麻糸で柄の部分の織り模様を施しながら制作中。沖縄伝統のミンサー柄をあしらっています。

材料となる「ホウキモロコシ」は自ら栽培、初秋に収穫、その後手作業で脱穀、乾燥などの工程を全て自分で行います。「ホウキモロコシ」の丈は3メートルにもなるそうで、刈り取りも一苦労だとか。農業の仕事もあるため、今のところ受注分を作るので精一杯なのだそうですが、いつか店頭で購入できるのを楽しみにしています。

体験は、予約が必要で2名より受入可能です。近くには馬仙峡や金田一温泉もありますので観光と合わせ、二戸の南部箒作り体験をしてみてはいかがでしょうか。
※受け入れは冬季(1月~3月末)のみ

⑤⑥箒の材料「ホウキモロコシ」は自ら栽培収穫、道具も工夫しながら手作りしています。縮れた穂先が南部箒の特徴。ゴミをよく絡めとります。

⑦柄の部分をきつく縛る作業は藤本さんにお願いしました。

⑧最後の仕上げ!

⑨完成しました!体験で作った箒はいただいて帰ることができます!

⑩巴箒は使いやすさ抜群!小さいものは洋服ブラシとして、ミニサイズはデスク周りの掃除に最適です。

南部箒手作り体験

住所
二戸広域観光物産センター
(カシオペアメッセ・なにゃーと)内 サークルルーム
二戸市石切所字森合68
お問い合わせ
二戸市観光協会 0195-23-3641
(平日8:30~17:00)
アクセス
一戸ICから車で約10分/二戸駅徒歩0分(駅隣接)

大船渡市さんま焼き師

大船渡市観光物産協会では「水産のまち大船渡」「さんまのまち大船渡」PRの一環として平成28年度から「さんま焼き師」認定試験を行っています。実技と筆記試験があり、合格者には認定証と記念タオルが贈られます。宿泊施設や飲食店などで認定証を見かけたら、さんまの焼き方は大船渡市観光物産協会のお墨付きですよ!

大船渡市観光物産協会 金野常務理事から大船渡さんま焼き師についてコメントをいただきました。
「2017年の受験者の約7割は大船渡市外からの参加者であり、私達が意図した全国からの参加者拡大に効果があったと思っています。合格した焼き師が、自分の地元で資格を活かしてイベントに関わる事で大船渡の名が全国に広がっていくことを期待しており、実際に各地のイベントで活躍しているとの声も届いております。今後は、市内で試験の受験票を提示するとお店やホテルでの特典が受けられたり、焼き師ののぼりなどを市内の店舗に掲げられるようにするなど、市を挙げたイベントとして、さらに環境を充実させ、全国に広めていくことが目標です」

(一社)大船渡市観光物産協会 金野常務理事

[左]さんま焼き師 田端師範 [右]大船渡市観光物産協会 金野常務理事

笑顔でお話してくださった金野さんと田端さん。「自分たちも楽しむ」という気持ちも大切さも教わりました。
タオルや前掛けなどグッズも数多くあります。

 

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いわての技特集ーいわての職人②県央・県南

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