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釜石 橋野鉄鉱山の旅特集

釜石市

沿岸エリア

日本の近代化を支えた「鉄のまち・釜石」の歴史と、大いなる魅力を体感する旅へ、さあ出かけてみましょう!

INDEX

  1. 橋野鉄鉱山
  2. 橋野鉄鉱山インフォメーションセンター
  3. 峠の茶屋
  4. 鉄の歴史館
  5. 釜石駅前広場
  6. 釜石ラーメン/駅前食堂
  7. シープラザ釜石
  8. 釜石市郷土資料館
  9. 釜石大観音
  10. 道の駅釜石仙人峠
  11. ラグビーワールドカップ2019 in 釜石

『釜石 橋野鉄鉱山(橋野高炉跡及び関連遺跡)を含む「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」』は、2015年7月5日、ドイツのボンで開催された第39回世界遺産委員会で世界遺産に登録されました。
釜石には、近代製鉄の父・大島高任の指導により築造された現存する日本最古の洋式高炉跡「橋野高炉跡」をはじめとする初期の近代製鉄業の遺構が多数所在しており、時代を動かした先人の熱い思いが息づいています。
日本の近代化を支えた「鉄のまち・釜石」の歴史と、大いなる魅力を体感する旅へ、さあ出かけてみましょう!

※橋野鉄鉱山は、鉄鉱石の採掘場跡、運搬路跡および高炉場跡により構成される、鉄鉱山および製鉄所の総称です。

橋野鉄鉱山

現存する日本最古の洋式高炉跡、橋野高炉跡が建設されたのは、安政5年(1858年)〜6年。江戸末期、鎖国状態であった日本に開国を迫る欧米列強に対抗するため、大砲用の銑鉄(せんてつ)を供給する目的で作られました。建設は後に近代製鉄の父と呼ばれる盛岡藩士大島高任(おおしま たかとう)が指導、安政5年に仮高炉(現在の三番高炉)での操業に成功しました。これが橋野鉄鉱山の始まりです。
安政の大獄後、一時は閉鎖が検討されたものの有力な鉄山であったことから高炉は南部藩直営となり、一番高炉と二番高炉が建設され、高任の仮高炉は三番高炉として操業されました。
明治27(1894)年操業終了までの間、釜石地域には7か所13基もの高炉が立ち並びましたが、当時国内最大の鉄鉱山であった橋野は、まさに幕末から明治にかけての日本の近代製鉄業を支え、国の発展に貢献した「近代製鉄発祥の地」といえるでしょう。

一番高炉

花崗岩の基壇が1段、その上に約5.8m四方、高さ2.4mの花崗岩の石組が4段。南側に送風のためのフイゴ座、東側に湯出し口が設置され、当時は石組の上に甘石を積み、漆喰を塗った壁がありました。石組の炉の内側にはさらに耐火煉瓦の炉が組み立てられ、高さは約7.8m、さらに覆屋がありました。

二番高炉

花崗岩の基壇が1段、その上に約4.8m四方、高さ2.4mの花崗岩の石組4段。残っている絵図には9段の石組が描かれており、当時の高さは約7.9m。フイゴ座と湯出し口の位置は一番高炉と同じです。高炉中央には炉底塊(ろていかい)といわれる、流れきれずに炉底にたまった銑鉄が残っています。

三番高炉

大島高任により仮高炉として築造された、現存する最も古い洋式高炉跡。花崗岩の基壇が2段、その上に約2.8mの石組が5段積まれ、四隅に縦長の花崗岩が配置されています。当時の高さは約7.0mで、初期の高炉の基本形であったと考えられています。三番高炉にも大きな炉底塊が残っており、磁石を近づけるとピタッ!鉄のかたまりであることがわかります。
今回現地をガイドしてくださったのは、釜石観光ボランティアガイド会の藤原さん。同会は要予約・有料にて、橋野鉄鉱山の歴史、そして釜石のことを知りつくしたベテランガイドの同行案内を受けることができます。

その他

周辺には、採掘場から運ばれた鉄鉱石を砕いた種焼場・種積場・種砕水車場跡、高炉の事務管理を行った御日払所跡、鍛冶や大工の長屋跡などが残されています。高炉のフイゴ(送風装置)を動かす水車のために引かれた水路跡、立派な山神碑など、1000人もの従業員が働いていたという最盛期の賑わいが思い浮かぶようです。

釜石観光ボランティアガイド会 基本情報

  • 要予約
  • 利用料金:有料 ※要予約
  • お問い合わせ:0193-22-5835(釜石観光物産協会 ※協会休日:第1、3、5火曜日)
  • ホームページ:かまなび

橋野鉄鉱山インフォメーションセンター

ユネスコ世界遺産登録にさきがけて、2013年橋野高炉跡に隣接する地に開所されたガイダンス施設。パネル展示と3種類の映像で、橋野鉄鉱山の内容がわかりやすく解説されています。
高炉跡見学に合わせてぜひ立ち寄っていただきたいとインフォメーションセンター前で語る釜石市の森さん。当時の様子をイメージしやすく、より理解を深めることができる施設となっています。

橋野鉄鉱山インフォメーションセンター

峠の茶屋

橋野高炉インフォメーションセンターから徒歩約2分の「峠の茶屋」。世界遺産登録になる前から「峠のカレー」を提供していました。ごはんをタワー型にすることで橋野高炉を表現、自宅の畑で収穫した季節の野菜を添えた手作りカレーは、香り高いルーが絶品の人気メニュー。
店主の小笠原 静子さんが1人で切り盛りしているため要予約となりますが、その美味しさにリピーターが続々!ごはんのてっぺんに乗ったかわいらしいチョロギは高炉の火をイメージ。小笠原さんの畑で採れた、お手製の漬物です。

峠の茶屋

住所
釜石市橋野町2-38
お問い合わせ
0193-57-2005
アクセス
釜石自動車道宮守ICから車で約60分
営業時間
9:00〜15:00不定休 ※要予約

鉄の歴史館

迎えてくださったのは、副館長の山下さん。館内は、大島高任をはじめとする先人たちの業績、釜石と鉄の関わりを模型や資料などで紹介した8つのコーナーで展示されています。橋野高炉跡三番高炉の原寸大模型を中心に、迫力ある音と光と映像で紹介する総合演出シアターは必見!立体映像による当時の製鉄作業や、釜石の鉄づくりの歩みを楽しく学ぶことができます。

釜石駅前広場

釜石駅前に並んで立つのは「鉄のまち」釜石を見守る近代製鉄の父・大島高任(おおしま たかとう)の像と、日本初の洋式高炉への火入れから150周年を記念して2007年に建てられた「鉄のモニュメント」。モニュメントの火は東日本大震災の津波による浸水で消えていましたが、2011年12月1日の「鉄の記念日」に再び灯され、釜石のものづくりの歴史の象徴として輝いています。
同じ広場内には、釜石の復興のシンボルとして市民有志によりつくられた「釜石復興の鐘」もあります。合掌した手をモチーフにしたアームに支えられた鐘は、誰でも自由に鳴らすことができます。

釜石駅前広場

住所
岩手県釜石市鈴子町22-5
アクセス
JR釜石駅より徒歩1分

釜石ラーメン/駅前食堂

釜石ラーメンといえば、極細ちぢれ麺に、琥珀色に透きとおったスープが身上。麺が細いのは、かつて釜石製鉄所で働く忙しい作業員の方々がすぐ食べられるように工夫したものだとか。地元だけでなく、釜石を訪れる人たちにもずっと親しまれてきたなつかしい味です。
駅前橋上市場サン・フィッシュ釜石内の「駅前食堂」は、鮮魚店などが立ち並ぶ一角で早朝から営業中。市場の雰囲気を楽しみながら「釜石ラーメン」をすすれば、コシのある麺とシンプルながら旨みたっぷりスープの相性抜群!「自家製の手作りスープです」と店主の八幡さんが教えてくださいました。
豪華な「うにチャーハン」や「海鮮ラーメン」も、次に来たら是非食べたいメニューです。

駅前食堂

住所
釜石市鈴子町2番1号 駅前橋上市場サン・フィッシュ釜石内
お問い合わせ
0193-31-3668
アクセス
釜石自動車道宮守ICから車で約70分、JR釜石駅から徒歩3分
営業時間
7:00~16:00
定休日:第1・第3・第5水曜日

シープラザ釜石

釜石駅前隣にある釜石物産センター・シープラザ釜石は、お菓子や水産加工品が並ぶ「かまいし特産店」のほか、観光案内所やイベント会場も設けられており、観光情報から特産品までそろいます。
「アンジェリック洋菓子店」では、橋野鉄鉱山にちなんだ新しいお菓子「釜石・鉄鉱石シュケット」が人気急上昇中です。考案したのは代表の人首さん。食用の炭を混ぜたシュークリームの生地を乾燥させて一口サイズにしたお菓子で、黒い光沢感はまさに鉄鉱石!
同店では、ラグビーワールドカップ2019の誘致に一役買おうと開発した「釜石ラガークッキー」も販売中。“かまだんご”の味わいを楽しめる、ラグビーボールをイメージしたかわいいクッキー。どちらも釜石観光のおみやげにぴったりです。
※かまだんごは、半円形のだんご状の生地に黒糖や胡桃を包んだ釜石の郷土菓子です。

釜石市郷土資料館

釜石の歴史を語り継いでいくために、寄贈された約9,000点におよぶ収蔵品を展示する市民手づくりの資料館です。橋野鉄鉱山二番高炉跡近くで発見された、2トンもある炉底塊(ろていかい)の展示もあり、切断された断面を見ることができます。

釜石大観音

鎌崎半島の先端に立つ、日本最東端の観音様。2011年12月に震災による改修工事を終え、白亜の美しい姿とやさしい微笑みで、釜石港の人々の暮らしと航海の安全を見守っています。高さは48.5mで内部は13階に分かれ、胎内めぐりのゴール地点・展望台からは海抜120mの太平洋の大パノラマが楽しめます。

道の駅釜石仙人峠

アユ躍る清流と甲子柿(かっしがき)の里として、仙人峠道路の出入り口に2015年4月21日にオープン。一番の人気は「藤勇醤油ソフトクリーム(350円)」。釜石の地醤油を隠し味にしたソフトクリームは、ほのかに醤油が香る独特の甘みとコクが自慢です。ひといきついたら、新鮮な農産物や水産加工品など、地元特産品のお買い物をどうぞ。
秋には、渋柿を甲子地区独自の手法で渋抜きした名物「甲子柿」が店先を彩ります。

道の駅 釜石仙人峠

住所
岩手県釜石市甲子町第7地割155番4
お問い合わせ
0193-27-8530
アクセス
釜石自動車道宮守ICから車で約55分、JR釜石駅から車で約15分
営業時間
多目的棟9:00~18:00、飲食コーナー10:00〜16:00(L.O)、※ソフトクリームは17:00まで
定休日:12月31日~1月1日

ラグビーワールドカップ2019 in 釜石

4年後に開催される「ラグビーワールドカップ2019」日本大会の国内12開催地の一つとして釜石市が選定されました。
1987(昭和62)年の第1回大会から2011年の第7回まで、ラグビーの伝統国で開催されており、アジア地域では初の開催となります。
かつて日本選手権で7連覇した新日鉄釜石ラグビー部の本拠地でもあり「鉄とラグビーのまち」と言われた釜石市での開催は、震災復興のシンボルとして発展のきっかけになるものと期待されます。

 

※掲載の内容は、2015年7月27日のものです。

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