氷上山
北上山地の南東部に位置し、山麓の南西部は広田湾に、北東部の裾野は大船渡湾に続く標高874.7mの山。山火事が起きてもこの山に火の手が近づくと火が鎮まったという故事が山名の由来といわれる。山頂部には西の御殿、中の御殿、東の御殿がまつられ、防火の神、雨乞いの山とされ、豊作と大漁を祈願する対象としても地元の人々の信心を集めてきた。山頂付近はなだらかな草原や灌木帯で、新緑の時期にはスズランやツツジ、秋には紅葉が楽しめる。代表的な登山口である玉山高原は藤原三代による平泉黄金文化を支えたとされる玉山金山跡が残されている。北には早池峰山や五葉山、南西には室根山、また南三陸のリアス式海岸が広がる。